Photo Journal: メト公演エジプトのヘレン、デボラ・ヴォイト

 シュトラウス・ソプラノとして世界に君臨する、デボラ・ヴォイト。15日よりメトロポリタン・オペラにて「エジプトのヘレナ」に主演する彼女は、シュトラウスの歴史を更に刻むことになるだろう。

 「エジプトのヘレナ」は、メトロポリタン・オペラにて1928年のマリア・イェリッツァ主演で初演されて以来の制作となる。ヴォイトのために演出・デザイナーにデヴィッド・フィールディングを迎え、新しいプロダクションを構成する。更に、ヴォイトは初めて、第二幕の始めのアリア「セカンド・ウェディング・ナイト」で5分間メトのステージで歌い続ける。(初演時、シュトラウスはイェリッツァのために半分にカットしている。)
 ヴォイトは、既にこの曲をリンカーン・センターのコンサートで私たちに披露しており、2002年にレオン・ボトスタインアメリカン・シンフォニー・オーケストラと録音もしている。

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以下、「エジプトのヘレナ」舞台より






at 2007-03-19 17:09 | Trackback(0) | Comments(0) 

 Photo Journal: フレミング、メトの「エフゲニー・オネーギン」開幕

 「これが今期のハイライト作品になるだろう」と、メトロポリタンで初日を迎えたチャイコフスキー歌劇「エフゲニー・オネーギン」について、ニューヨーク・タイムズ誌の音楽評論は述べた。そして、それはまさに真実といえるだろう。本作品は、見事に才能溢れるアーティスト達が一堂に会した、チャイコフスキーのロマンチック悲劇リバイバルといえる。

 レネ・フレミングディミトリー・ホロストフスキーが熱演。特にオネーギン役の・ホロストフスキーは、まるでこの役を演じるために生まれてきたかのようだとも評されている。指揮台に立つのはもちろん、ワレリー・ゲルギエフだ。

 公開まで2週間も待てないというファンのために、当日はメトロポリタンの公式ホームページ( www.metopera.org )にてライブの様子が同時放送された(音声のみ)。

 下記、公演の模様から




at 2007-02-13 16:38 | Trackback(0) | Comments(0) 

 “気品”の文化人、ジャンカルロ・メノッティ氏死去
 
 1957年に創設され、米国のチャールストン、更にオーストラリアのメルボルンにも併設されたスポレート芸術フェスティバルの創設者。そして、芸術監督、演出家としても良く知られていたイタリア人作曲家ジャンカルロ・メノッティ氏が、2月1日にモンテカルロの病院で亡くなった。享年95歳であった。スポレート芸術フェスティバルを通して、世界中の優れた芸術と芸術家を紹介してきた先駆者だが、それ以前に、彼は、品のあるユーモアたっぷりの作曲家であった。

 ミラノ音楽院と米国カーティス音楽学校で作曲を学び、レナード・バーンスタインサミュエル・バーバーとも同級生だったようだ。歌劇作品、バレエ音楽、管弦楽曲、協奏曲、ピアノ曲など数多くの作品を残している。

 彼の名前が知れ渡るきっかけになったデビュー作品のオペラ・ブッファ「アメリア舞踏会に行く」はよく知られているだろう。若い妻のアメリアが愛人と舞踊会に行こうとするが、そこで夫との間に起こるいざこざを取り上げた歌劇で、フィラデルフィアで初演となった。また、ピュリツァー賞を受賞した歌劇「領事」も挙げられる。解放運動に身を投じている夫ジョンと夫の逃亡を助けようとする妻マグダの物語だ。男が婚約を申し込みに恋人の家に行くが、電話が鳴ってことごとく邪魔をされ言い出せず、最後には、男も恋人の家を出て電話でプロポーズするという歌劇「電話」も、いろいろな劇場で良く上演されている。

 「肉体的老化現象は誰にも避けられないのですが、でも、精神的若さを保つ秘訣は三つあります。まず、歴史上の重要な事件が何年に起こったのかなど暗記しようとしないこと。私は新大陸がいつ発見されたのか知りませんが、アメリカのことは良く知っています。そして、いろいろな花を愛し、それぞれの花が持っている香りや色彩をこよなく愛することです。でも、花の名前など憶える必要はありません。そして、本当に必要がある場合以外、絶対にお医者さまのお世話にならないことですね」
 茶目っ気いっぱいに語っていた作曲家ジャンカルロ・メノッティ氏・・・また一人、気品に満ちた文化人が、この世を去ってしまった。

軍司泰則




at 2007-02-07 20:46 | Trackback(0) | Comments(0) 

 “21世紀のモーツァルト” ジョヴァンニ・アレーヴィ


ジョヴァンニ・アレーヴィ


 「出し抜けで悪いけれど・・・今、イタリアで幅広い年齢層の女性の間で人気抜群のピアニスト、ジョヴァンニ・アレーヴィって知ってる?」
「名前は聞いたことがないけど、イタリア人のピニスト?」
「アスコリ・ピチェーノ生まれで、現在36歳。今、ミラノに住んでいるみたいよ。発表したばかりの彼のCD<ジョイ>が、あっという間に、もう2万枚を突破しているんですって。凄いでしょう」
「クラッシック音楽のピアニスト、それとも・・・」
「もともとショパン、バッハ、ベートーヴェンやラベルなどクラッシク音楽を弾いていたの。ここ数年、自分で作曲した作品を演奏して注目を集め、今では、自分の作品だけのプログラムでコンサートしているらしいの。本当に女性の間で人気者なのよ」
「きっと、何かあるんだろうね。彼の作品って、どんな音楽なの?」
「説明するのはちょっと難しいわ。彼のCDを買って聴いて頂戴。彼も素敵だけど、音楽も素敵よ。若い人たちの間では、21世紀のモーツァルトなどと言われているみたいなの」

 知り合いのイタリア人女性からこんな電話をいただき、早速、近所のレコード店でこのCDを入手して聴いてみた。彼の音楽からは、“ジョイ”と書かれたCDのタイトルの通り、そのまま、生きる喜びが色彩豊かな音に乗って伝わってくる。

 緩と急、静と動が自然に流れて行く・・・ジャズでもなく、ポップスでもなく、クラッシックでもないジョヴァンニ・アレーヴィ自身の音楽が響いてくる。
 道で突然に気を失って倒れ、病院へ運ばれる救急車の窓から見た道路沿いの景色を作品にしたという「パニック」は、本人がその時感じていた恐怖感と異なる普段と変わらぬのどかなミラノの風景が広がってくる。軽快で光り輝く新鮮なリズムで展開される「私をどこかへ連れてって」。一人一人が一生懸命生きている下町の生活光景を作品にしたという「ダウンタウン」 。子供の頃の踊りの思い出を綴った「水の踊り」 。初めて飛行機を操縦した時の興奮が伝わってくる「飛行機の旅」 。長所も短所も認め合う一人一人の人間を尊重して行く大切さを書いたという作品「フォロー・ユー」 。彼自身を自然に包んでくれる文化の秋風を書いたという「ヨーロッパの風」 。誰もが持っている永遠への願望が音符となった「神々の時計」 。大切な日常生活への感謝の気持ちが響く「生活への帰還」 。ディベルティメントの「ジャズマティック」 、クリムトの絵画「接吻」から生まれた「口づけ」 、そして、現実に生きている喜びを歌っているような「新ルネッサンス」の計12曲が収められた一枚のCD“ジョイ”は、イタリアの多くの女性達に新鮮で甘いロマンを届け続けている。

「日常生活を通しいろいろ苦しいことや悲しいことがあるけれど、彼の音楽には、生命を授かり生きていることへの感謝と喜びがいっぱい詰まっているのよね。優しさとか暖かさを持ったジョヴァンニ・アレーヴィのコンテンポラリーの音楽が人々に受けているのでしょうね」
と、そのイタリア人女性は付け加えてくれた。

 ジョヴァンニ・アレーヴィのイタリア演奏旅行が、彼の生まれ故郷アスコリ・ピチェーノ(1月22日)からスタートして、今年前半、各地で予定されている。
アスコリ・ピチェーノでのコンサート後、モンファルコーネ(1月24日)、ジェノヴァ(1月27日)、ナポリ(1月29日)、ベネヴェント(2月5日)、テルニ(2月8日)、チェセーナ(2月10日)、ウディネ(2月15日)、ボローニャ(2月20日)、ターラント(2月26日)、ヴィチェンツァ(3月5日)、ヴェローナ(3月9日)、マントヴァ(3月16日)、ベルガモ(3月17日)、ミラノ(3月26日)、トリノ(3月27日)、ヴァレーセ(3月31日)、カターニャ(4月4日)、パレルモ(4月5日)、フィレンツェ(4月17日)、アンコーナ(4月27日)、スポレート(5月1日)で行われる。
 今年後半は、北欧、アメリカ公演も予定されている。間違いなく、このコンサートを通して、更に多くの女性達の心を虜にして行くのだろう。

軍司泰則




アルバム「ジョイ」のジャケット


at 2007-01-09 18:57 | Trackback(0) | Comments(0) 

 Photo Call: パペット・アーティスト、バジル・ツイストの「ヘンゼル&グレーテル」

魔女役のリアム・ボナー、ヘンゼル役のフィオナ・マ-フィーと
グレーテル役のRebekah Camm
photo by Brett Coomer


 テキサス州ヒューストン・グランド・オペラでは、このホリデーシーズンに相応しい、フンパーディンクのクリスマスの名作「ヘンゼル&グレーテル」のオペラ公演がスタートした。演出は、パペット・アーティストのバジル・ツイスト

 ツイストによる見事な作品には目を見張る。クッキーのかたちをジンジャー・ブレッド・マン、トンボの妖精、クルエラ・デ・ビル(「101匹わんちゃん」の悪役)のような髪をした巨大な魔女など、一つ一つのキャラクターが個性的。また、ヘンゼルとグレーテルの両親役には踏み台にのせ、大人が演じる子役が小さく映るよう演出を施した。

 ヒューストン・クロニクル誌のチャールズ・ワードの劇評によると、「バリトンのリアム・ボナーの勝利ですね。磨きあげられた純粋な歌声、パペットと調和した見事な動き」とコメント。
 ヒューストン・グランド・オペラ・スタジオヘッドのキャサリーン・ケリーの指揮、演出にバジル・ツイストの「ヘンゼル&グレーテル」はWortham Theater Centerで12月23日(土)まで上演中。




(テキスト下の写真達)
上から:
○サンドマン(左)によって眠りに落ちるヘンゼルとグレーテル
天使に見守られる二人

○二人を起こしにくる妖精(Albina Shagimuratova)

○お菓子の家でのヘンゼルとグレーテル

○魔女(リアム・ボナー)、ジンジャーブレッドマン、ヘンゼルとグレーテル

○かごの中のヘンゼル(左)、魔女に凍らされたグレーテル

○お菓子の家を見つけた二人(左)、ヘンゼルが太っていく様子を伺う魔女

○助けられた子供達と歌うヘンゼルとグレーテル

○父親(Ryan McKinny)と母親(Jeniffer Root)と再会するヘンゼルとグレーテル



at 2006-12-26 15:01 | Trackback(0) | Comments(0) 



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